台湾での展示に伴って期間限定で販売いたします、 https://tmofa.tycg.gov.tw/en/exhibitions/current-exhibitions/136
C++とOpenGLで描かれた純粋な Generative Art。2013年に制作された、現行クリエイティブコーディング黎明期の作品です。
Generative Art の歴史的な価値に気づいたアートコレクターを探しています。
Generative Prints は、独自開発したコンピュータアルゴリズムで生成した絵を、それぞれ最適な素材にアーカイバル・インクで印刷する Goh のアート作品のシリーズです。
このバンドルは、2013年に制作された主だった7枚の作品と、5枚のドローイングの合計12作品をまとめたものです。また、50セット までの数量限定品です。
Goh はコーディングから生まれる美学の探求として Generative Art 作品を 2013年に集中的に制作しました。それらはコンピュータの力場上の膨大な粒子のダイナミクスによって形が作られた、人間の手では描くことができない作品になっています。
* Update in Mar 2024 – 額装オプションと、バンドル販売の背景を追加しました。
*既にいずれかのプリントをお持ちの場合は、その分を割り引いて販売いたしますのでご連絡ください。(以前ご購入された際のご氏名をお伝えくださいませ)
*予告なく値上げいたします。
Finishing Options
本作品には額装有りと無しの二つのオプションがあります。

標準額装
全ての作品を額装してお送りします。
このオプションは、プリントにマットをつけて木製かアルミ製の額縁に収める標準的な額装方法を用います。
額縁には、退色の主原因の一つである紫外線を97%カットするアクリル板が使用されます。またプリントには、平面性を高めるために裏打ち処理を施します。
Works | Material | 色 |
---|---|---|
Atoms – φ , Atoms – S | アルミ額, 縁幅 6mm | 黒 |
Fluid flower | アルミ額, 縁幅 6mm | 白 |
Massive Flow | アルミ額, 縁幅 6mm | 黒 |
Ghost River | アルミ額, 縁幅 6mm | 銀 |
Atoms – O, dark | アルミ額, 縁幅 6mm | 黒 |
Atoms – O, light | アルミ額, 縁幅 6mm | 銀 |
Atoms – drawing, no.1,2,3,4,5 | 木製額, Edge width 13mm | 木目乳白 |
Generative Prints 2013 / Limited Edition 50
7 Prints
5 Drawings
Atoms – drawing, no.1,2,3,4,5
2013年の作品シリーズ「Atoms」と同様のアルゴリズムで生成した、小型のドローイング作品です。
表面がマットで上質なテクスチャを持ったコットン100%の無酸性のファインアート紙に印刷されます。
Original Created | 2017 |
Limited Edition | 100 |
Size | Image 14.2 x 14.2 cm, Paper 21 x 29.7 cm |
Materials | Pigment ink on fine art paper for archiving |
*モニターによって表示される作品の色味が実物とは若干異なります。(そもそもウェブ用の画像規格で色域が狭く、実物の色は正確に再現できません)
*盗用防止のため本ページの作品画像は低解像度にしています。
Generative Prints
Generative Prints は、Goh が 2013年から開発している作品フォーマットの一つで、「デジタルプリントは古典的な印刷手法の低級な代替物ではなく、それ自体が独立した表現手法である」という考えに基づいて作られています。
インクジェットなどのデジタルプリントは、現代の技術が可能にした非常に高精度なドット操作手法であり、コンピュータ内の世界を出力するための最良のインターフェースの一つです。
その特性を活かし、デジタルプリントに最適化された新しい表現を生み出すための独自のコンピュータプログラムを開発し、人間の手では実現できない作品を制作しています。例えば、数十億の点の群れが物理シミュレーションにより形態をつくったり崩壊する瞬間を作品として切り取ったり、人間以外の知性との協働やそれらと通底する論理空間を可視化する、などです。
2013年のこれらの作品は、コーディングによる美学を追及する為に、Photoshopや3DCGなどの創作ソフトウェアを使用せずに、C++とOpen GL のプログラミングのみで作られています。
背景
このシリーズは2013年に制作してから、一時期に各作品を個別に販売していました。好みの一枚や部屋に合う一枚などが選ばれて、作品は部分的にご購入いただきました。
当時はそれでよかったのですが、時間が経って作品の意味合いが変わってきました。近年にデジタルメディア表現の再評価が少しずつ始まっており、その技法やカテゴリーの一つである Generative Art の歴史的な検証が必要になっています。 本作もその事を踏まえて、検証できる状態で作品を残したいと考えました。
作品表現の検証には、現物の確認や、作家活動における手法やスタイルの位置づけや必然性、時代背景の考察などが不可欠です。
一般的にはそれらを作品単品から導くことは困難で、複数の作品を必要とします。特定の技法やメディアに注力したシリーズ作品ならば尚更で、誠実に検証するためには作品をできるだけ揃えることが望ましいです。簡単に言えば、作品一つだけ見るのと、シリーズをまとめて見るのでは、見えるものが違ってくるということです。
再評価には時間がかかり、作品を残さなければならない
作品の現物というのは何のメディアであってもいいことを前提として、現物を基本としない美術の言説や運動は弱く、不正確で、あまり意味がありません。数度目になる現在の”再評価”というのもそれにあたると思います。
Generative Art は昔からあるとはいえ、時代を区分けして考える必要があります。現代のものは数が増えた上に、2000年代までと違って計算機表現の情報が学会に集まることもなく、美術機関での扱いもほぼなく、実態は十分に把握されていません。現在の”再評価”とは、あくまで恣意的に部分的に、特定のコミュニティや言語圏のものが取り上げられているだけです。
埋もれた実態の一例として、僕の実体験を書いておきます。2013年当時ではまだ、コンピュータを使うデジタル手法もインクジェットというプリント手法も、美術表現として低く見られていました。また当時の液晶モニターやプロジェクターでは不十分であった計算機空間の表現出力能力の問題を解決するために Generative Prints という手法を確立させて、Generative Art と接続する試みも全く理解されませんでした。現代美術としてはデジタルは低く見られ、MedaiArtとしては画や印刷や販売物にすることは古く見られたためです。キュレーターやギャラリーなどの美術関係者たちから酷い対応をされたのをよく覚えています。
そして、彼らが近年のデジタルアートの流行、特にNFTアートバブルなどで何の反省もなく態度を180度変えたことで、いろいろと目が覚めました。
そういった経験から、現存のアート関係者は信用するに値せず、作品の現物のみを信用して、作品を必要とする人に届けることに専念しようと思うに至ります。
このシリーズ作品をある程度まとめてバンドル販売にしたのは、作品の歴史的な価値が分かる人に現物を持っていてほしいという考えが背景にあったからです。
(ある程度、というのは、既に制作時の素材が廃版になっていたりデータが紛失したりして、一部の作品は現在に制作が不可能になってしまったからです。全部を揃えられないのなら主要な作品に絞って購入しやすいように編成する、という考えです。たった十年、それも作家本人がそこそこ慎重に管理していてもこうなるのですから、作品とは脆弱なものなのだろうと思います。
Details
複合的な形態の図像ですが、複数の異なる素材をレイヤー合成したものではなく、一つのシミュレータの計算プロセスを一発撮りした結果です。
拡大画像が示すように、大量の粒子が互いに関与しながら形態を構成しています。(恐らく今もう一度作り直そうとしても無理だろうと思います。
アート作品をアーティストから直接購入する
このお店では、アーティストが自作品を直接販売しています。直売ならではの利点をご存じでしょうか?
1. アーティストの独創性や個性をより感じられる作品に出会えます。
直売では、アーティストは新作や実験的な作品などを、最も自由に、早くご提供できます。
販売の代理業者や、展示などの販売機会を間に挟む場合には、アーティストは売れる見込みの高い作品を要求されます。中間者や展示などのコストは高く、それ以上の利益が必要になるからです。しかし「売れる見込みの高い作品」とは、購買者が不特定の場合は一般的な好みに適した作品であって、表現が新しかったり優れていることを意味しません。
多くの人が価値を見出す前の作品であっても自由にご提供できる直売は、作品に出合う楽しみや、将来への期待の純度が高い機会といえます。
これはあまり指摘されることのない個人的な経験に基づく持論ですが、直売の一番重要な利点だと思います。
2. 作品を手頃な価格でご購入いただけます。
販売の代理業者を通さないことで中間マージンが発生せず、作品を最も手頃な価格でご購入いただけます。
3. アーティストの活動を直接支援することができます。
作品を購入することは、アーティストの創作活動において最も重要な支援になります。助成金などの他の支援と比べて、アーティストにとっては作品制作からリリースまでの実務サイクルを生活に組み込めたり、得られる資金が自由であることなどにより、創作活動の継続と発展に直接的かつ持続可能な形で寄与するからです。
特に直売の場合は、取引手数料の低さや入金の早さなどにより、資金や時間の余裕が限られるアーティストにとって恩恵が大きいといえます。それにより、アーティストは早いサイクルで新しい表現を開拓できるようになります。
お買い物に関してご不安なことやご提案があれば
このページ内に「お買い物ガイド – 商品、お支払い、配送について」がございます。
また下記のいずれかから、お気軽にご連絡ください。